
「UD公園のヒント・国内編No.01」
長いすべり台と長ーいスロープ
〜岡山市「浦安総合公園」〜
長いすべり台と長ーいスロープ
〜岡山市「浦安総合公園」〜
長いすべり台はまるでジェットコースター。子どもにとって、とても魅力的な遊具です。ただしすべり台が長くなると、その出発点はおのずと高い場所になります。そこへ車いすやベビーカーでも到達できるようにするには、長ーいスロープが必要となります。





独自の工夫で、車いすの子どもにも長いすべり台をすべる楽しさを提供しているこの遊具は、私たちに多くの示唆を与えてくれます。すべり台が長くなると子どもの楽しみは大きくなりますが、それと引き換えに新たな課題も出てくるのです。
より簡単に空の車いすを運べるショートカットのコースはできないか。
すべり終えた子どもが、後ろで順番を待っている友だちのためにスムーズに場所を空け、安全に車いすの到着を待つことができる待避スペースはどうすればよいのか。
長いスロープを最後まで上りきることができなかった子どもや、上ってはみたもののすべり台をすべる決心がつかなかった子どもたちに、どのような遊びの選択肢を用意できるか。
さらに、車いす利用の子どもだけでなく多様な子どもや親たちへの配慮、遊具を簡単にするのではなく子どもたちに多彩なチャレンジの幅を提供する工夫、あらゆる子どもがアクセスできることから生じる新たな危険の回避・・・。予算や技術的な制約などと照らし合わせながらも、これらを一つ一つ解決していくことがUD公園に近づく過程です。
最後になりましたが、課題を提示する一方で、この公園は確かな成果を生んでいます。じつは大きな複合遊具の中で、車いすの子どもが遊べるのは、おもにこのすべり台1本です。ほかの子どもたちは、より高い塔へ上ったり、そこから長い方のすべり台をすべったり、ネットやロープを使った遊びを楽しんでいます。
それでも車いすの子どもとともに繰り返しここを訪れる家族たちがいます。
「たった一つだけど、ここには遊べる遊具があるから」。




