東京都によるインクルーシブな遊び場の整備計画

 都立公園として初のインクルーシブな遊び場の整備について、東京都が今年2月の定例議会で具体的な事業内容を発表しました。場所は、砧公園(世田谷区)と府中の森公園(府中市)の2か所で、来春までに完成の予定です。

 担当する都建設局の方々は、多様な人が利用しやすい立地を慎重に選び、障害のある子どもの家族や支援者の方たちにもヒアリングをされたそうです。私たちにもお声がかかり、情報提供をさせていただきました。当方のガイド『すべての子どもに遊びを』も参考にして下さっているようで光栄です。

 実際には、公園の既存遊具を残す部分もあるため「フル・インクルーシブ」とはいかないかもしれないそうですが、嬉しいことに都は今後も他の公園で遊び場のUD化を進めていく方針とのこと! そのため担当職員の研修等で技術の共有を図るだけでなく、先進的な取り組みの周知に向けて、具体的な整備状況や利用者のフィードバックなどをサイトやSNSで情報発信していく予定だそうです。

 このプロジェクトのきっかけとなったのは、ダウン症のお子さんを持つ女性議員の都議会での提案でした。同じように他の地域でも、UD公園の整備を求める声を議会や行政に上げておられる議員の方や障害のある子どもの親御さんたちがいらっしゃいます。日本の公園づくりにおける新たなムーブメントにつながるよう、私たちも努力を続けたいと思います。