お知らせ

子どものための公園緑地計画と遊び場環境に関する講演会

 5月16日、日比谷公園で開かれた「英国のシェフィールド大学准教授Helen Woolley氏の講演および意見交換会」に行ってきました。Woolley氏は、子どもや若者、障害者にとっての公園・緑地に関する専門家で、地域住民が積極的に活用できるオープンスペースづくりによってコミュニティの活性化を実践されている方。千葉大学の木下勇氏とともに東北の被災地における子どもの遊び環境を調査するため、来日されました。

 講演ではまず「遊び」の重要性ついて、子どもの健康や発達的側面から、また家族やコミュニティを含む社会的側面から、具体的根拠を挙げながら丁寧に解説され、続いてイギリスや東北での取り組みも紹介して下さいました。

 イギリスのインクルーシブな遊び場についてお聞きすると、「確かにインクルーシブにデザインされた遊び場はあるけれど、インクルーシブなマネジメントも同様に重要ですね。誰もが実際に行けるよう公園までの経路等もアクセシブルにするべきだし、その遊び場をもっと知ってもらって人々が選択できるようにならなければ」「いろいろな人が利用できる公園にするためには、いろいろな立場の人の声を聞くことが大切」と答えて下さいました。

 半世紀近く前から、障害を持つ子どもの冒険遊び場が存在したイギリス。社会環境の大きな変化を経てなお、多様な子どものための視点は絶えずよりよい未来へと向けられています。